介護ロボットが抱える夢とコメ | グレースケアのとんち介護教室

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時代の先端にして崖っぷち、ケアのトレンドを脱力レビュー。

国際福祉機器展で、じわりと増えているのが「サイボーグもの」。


大きく分けて障がいをもつ人の身体機能を補う、自助具が進化したタイプと、介護職の「省力化」を図るタイプのものとがある。


前者では、上腕の筋肉で指まで動かす精巧な義手、ヘッドギアで脳波をとらえON・OFFなどを伝えられるものなどが印象に残る。


後者では、理科大のチームがプレゼンで目立っていた。


欧米のように人を倒す戦闘ロボットの開発を進めるよりも、人命救助や介助のためのロボット開発の方が前向きで望ましい感じはする。


ただ、介護職のなかでは、介護ロボットへの違和感は根強い。

丸きり荷物運び

初めて、マッスルスーツを着用した人が介護をする場面をみたが、ベッドからイスへの移乗ときたら、お姫様抱っこをして、パイプ椅子の上に投げ出すという、相当荒っぽいやり方だった。もっと優しくして…。


手も頭もダラリと垂れ下がったままだし。



むしろ時間をかけて見せてくれたのは、お米の袋を両手で持ち続けるワザ。

なんと、5袋(50Kg)をラクラク支えることができる。


今年は、一般参加者にもスーツを試着させてくれた。


コメが大事


さぁ、注目! お米は5袋目です!!



でも、手前の要介護者ときたら、無造作に放置されてしまい、頭も足も半分ベッドからはみ出して、苦しそう…。


私も次に着せてもらおうと思い、順番を待っていたら、前の小柄な男性、途中でケーブルの一部が接触不良らしく、米1袋目を手に乗せたまま、機械のパワーは切れてしまい、結局しばらくそのまま自力で米をもって立たせられてる。


これじゃタダの罰ゲームだよ。彼を残して、観客も私もみな待ち切れず去ったのだった。



マッスルスーツ、人工筋肉のシンプルなすごさはよく分かった。


接触不良の問題さえクリアできれば、実用的で、かなり役に立ちそうだ。



お米屋さんで…。





※詳しくは、日経トレンディの記事『人間を“強化”するマッスルスーツ』

すでに介護現場での実証実験も始まっている…。



※また、経済産業省はロボット産業政策研究会を立ち上げ、「生活支援ロボット」の開発促進を支援する予定。トヨタやファナックなどメーカーのほか、ニチイ学館やセコムまで入っている。(→記事 )

けっこう本気だよ。