アデュー、コムスン。解体後の身のふり | グレースケアのとんち介護教室

グレースケアのとんち介護教室

時代の先端にして崖っぷち、ケアのトレンドを脱力レビュー。

今日、4年ほど勤めたコムスンから最後の給料

運営法人はすでに今月1日から承継会社に移行。


いままで当ブログでは第三者風に書いてきていたことお詫びします。

コムスンでは当事者でした。ごめんなさい。

社員では差し障りがあって匿名でしたが、もうカミングアウト、ゴーゴー!


いや~、つらかった。


そもそも昨年の年末来、訪問介護の拠点の統廃合と、配置適正化が進められた矢先。

社内では、「第3ステージ」などといって体制の組み直し急ななか、6月の厚労省によるいきなりの処分。

建て直しを飛び越えて、指定・更新を一切認めない。


その後の大混乱。連座制で、私の事業所もとんだとばっちり


明らかにコムスンの経営陣は誤りを犯し、虚偽の申請は許されないが、その他の給付抑制の要請から「不適正」と決め付けられた保険請求の問題とは、区別しないといけない。


譲渡先が決まらない、人は辞めていく、採用はストップするなかで、なんとかケアを継続させる苦心ううう。


会社がなくなり、身売りされる。

マスコミのバッシングに、世間の偏見。


そんななかでも、理解して応援してくれた利用者やご家族、ケアマネジャーや役所、各事業所の方々には本当に感謝です。手紙で励ましてくれたり、飲食券を差し入れてくれたり(事業所)、気遣いが嬉しく、身にしみました。

また、服部万里子さんには相談に乗ってもらいバックアップ頂き、大熊由紀子さんにも集会のご縁で‘えにし’に混ぜて頂き、厚くお礼申し上げます。


ブログを読んでくれていた方々、コメントやメッセージを下すった皆さんにも救われました。ありがとうございました。


新法人設立による独立のプランは、状況の急転に追いつかず、やっと、承継を乗り越えて、旧コムスンの仲間とNPO法人の申請にこぎつけそうです。


介護分野のソーシャル・ベンチャー、

グレース・ケア機構。


低賃金・重労働、人材不足と業界の沈んだイメージをひっくり返し、

新たな魅力ある介護事業をつくりたい。ひとやお金の流れを変えたい。


事業の一つは、なじみの地域、住みなれた家で、いつまでも――

豊かな暮らしをサポートする「プライベート・ケアサービス」。


事業プランは、SOHOCITYみたかビジネスプラン・コンテストで「コミュニティ・ビジネス賞」を受賞!

http://www.mitaka.ne.jp/corporate/press/press09.html


勢いでTBSラジオ「下村健一の眼のツケドコロ」に出演。

http://www.tbs.co.jp/radio/np/eye/


その他、シルバー新報、朝日新聞など取材されました。


まだまだ頼りなく、また、「本業」のグループホームの運営、システムの移行含め混乱困惑の渦中、人不足の折から夜勤も半月で4回と、日々めまぐるしいですが、「グレース・ケア機構」もより具体的に事業の立ち上げを図っていきます。(もう1つの主な事業はケアエイド!


ってリアルになると、急に「とんち介護」の脱力ぶりがウソのように力が入ってしまうのは、いただけない?

まるで、謙虚ないいひとっぽい。気をつけてくださいね。


以下、NPOの設立趣旨文です。長文御免。

始めはうんどう、最後はとんち。

ご支援ご協力をどうかよろしくお願いします。


<グレース・ケア機構 設立趣意書>
 ケアの現場が崩れかかっています。介護報酬に規定された労働条件は、昇給や改善が見込めず、将来に希望をもてずに辞めていく人が続いています。特に今後の介護を担う若い世代で、介護業界の人気薄は際立っています。
 人材の不足は、介護の質に直結します。優れた人材が入ってこず、離れていく。支えている少数の担い手に大きな負担がかかり、さらに疲れ、つぶされていく悪循環。低賃金・重労働・人不足イメージの拡大再生産で、ますます介護業界の人気は落ちていきます。
 さらに、介護保険制度の持続を掲げ、「適正化」を名目とした給付の抑制は、特に訪問介護やケアマネジャーの業務の中身に細かい規制や手続きを設け、仕事のやりがいや魅力を大きく損なっています。そして何より、利用される方々の生活ニーズを真にとらまえ、応えるものにはなっていません。現在の制度が機能不全に陥っているのは、明らかです。
 同様の事態は、社会保障全体の見直しのなかで、障害者、児童、病人、シングル、母子家庭、ホームレス、生活保護世帯、外国人、不安定雇用労働者(プレカリアート)等々、それぞれのケアの受け手・担い手にも広く共通して見られます。
 そこで、私たちは制度の不備を明らかにし、改善を求めます。同時に、現状を嘆き要求をするだけではなく、さらに自分たちで、制度の枠にとらわれない新たな仕組みを創造し、ケアの仕事を楽しく魅力あるものに再生していきたいと考えています。やさぐれがちな気持ちを奮い立たせて、優美に、快活に、創意工夫を凝らし、頓知を効かせながら、新しい事業をつくりたい。利用者それぞれの多様なニーズに適ったサービスや、豊かな暮らしを地域で実現し続けるサポート、当事者参画の愉快なイベントなどを通じて、ひとやお金の流れを、ぐっと引き寄せたい。

 結果、介護業界の層が厚みを増し、将来のケアの量や質の需要に応えられる安心感も得られます。誰もが年をとり、障害や疾病を負い、ケアを必要とする時代。それが不幸ではなく、本人も周りも気兼ねなく地域で豊かに暮らし続けられるように――。
   “We are the world, We are the aged.”


※グレース(Grace):ラテン語の優美から
動作や態度、物言いなどの優美さ、気品、しとやかさ。人を惹きつける魅力や愛嬌。親切や好意、思いやり。