正月だ! もちは食べちゃダメ!
白玉もダメ、おはぎもダメ、大福もダメ、饅頭もダメ、とにかくモチモチしたやつは全部ダメ~!
と、上からのお達しでクギをさされている新年。
あけましておめでとうございます。
正月風景もさまざま、グループホームでは4回目の迎春。
だいたいパターンは決まっている。
基本はめでたいから、正月だからの一言でオールオッケー。
入居の皆さま、起きるのがのんびりでも、家族ご用意のおろしたての服がキツくて着替えを繰り返しても、
おせちの盛り付けにこだわったり、取り分けで悶着があってさらに遅くなっても、(「エビは頭を左、伊達巻の前にかまぼこを紅白に、黒豆はこの辺、いやこっちかな? 煮物はまとめて、さやを2、3枚…あれ、この器に人参ないけどっ! あんた食べた!?」)、
お屠蘇の講釈が長くても、(「いちいちそれ洗わないで、回してそう、片手じゃなくて両手でもつのよ」)、飲んだ後、杯が次々回っていくうちに「あたしまだ飲んでないわよ」と言い出され、お詫びしながらハイおめでとうございま~すと2度3度くりかえしても、
年賀状が気に入りの甥っ子から来ず落ち込まれ、初詣に誘って断られても、(「あそこの八幡は行ったってご利益なんてないわよ」)、午後には忘れてニコニコでかけても、
獅子舞のおひねりをつくってたのにお金を残して、ティッシュだけ何十枚もズボンに入れてドロンされても、
鏡もちのダイダイが飾るたびになくなり、探したらお部屋で嬉しそうに食べられてても、
まーめでたいからいっかー!!
2007年 手当は千円、値千金正月勤務
http://ameblo.jp/yari123/entry-10022698533.html
2006年 正月勤務の醍醐味
http://ameblo.jp/yari123/entry-10007673500.html
ただ、もちの制限は、毎年キビシクなっていく。
最初の年は、年末にもちつきをして、平気でみんなで食べていた。もちロン見守りゼッタイ、念のため訪問医の許可つき。その後、法人も慎重になってダメダメが強くなり、去年はOKだった白玉タイプの『やわらか福もち』すら今年は禁止。
いや、つきたてはやわらかいし、細かくちぎれば大丈夫ですよ!
せめて白玉や大福ぐらいはいいでしょ、普段は食べてますし!?
充分見守りするので…。
「いつもはよくっても、正月だけはダメ!」
どうしてですか? 逆じゃない?
「正月はニュースに出るからダメ」
とほほ。
確かに、のどに詰まる事故を避けたい気持ちはわかるが…。
結果、年末にもちつきはするものの、お飾りにしてホーム用のほか近所に配るばかり(挨拶まわり)。
元旦には、ユニットによってお米に山芋まぜたり、もち米まぜたり、とろみつけたりと、もち風ソフト食の工夫。
あと簡単なのは小麦粉ねって、丸めてちぎって雑煮に入れる。
あぁでもこれって、お雑煮っていうよりは、すいとんだわ…。ちょっと具が充実してるけど。
いゃ~、年をとると、再び代用食で正月を迎えないといけないのね。戦時下か。
つづく。