介護職を辞めさせない秘策は | グレースケアのとんち介護教室

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時代の先端にして崖っぷち、ケアのトレンドを脱力レビュー。

今日は厚生労働委員会のハイライト、参考人陳述。

樋口恵子さんが登場して、介護職の昇給は待ったなし!とがぶり寄り。

与党はスルリと身をかわし、野党はそのまま土俵下か…? え?

ご存知、佐野哲也さんの(ってまだあんまりよく知らないけど)国会レポート、またご紹介します。

今回も脱水気味、そのうえ硬いイスにすら座れず立ちっぱなしの3時間。えらい。

以下引用。一部構成、強調しています。


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4/16 民主党提案の「介護人材確保法」審議の参考人意見陳述を傍聴しに衆議院厚生労働委員会へ行きました。

本日はさらに傍聴人が増えて50人ほど参加。立ち見が一列でき、記者の姿も多くなってきました。私は3時間立ちっぱなしで喉を乾かしながら休みなくメモを取る傍聴でくたびれました。

今日は、参考人4氏が「介護人材確保法」と「介護保険法の改正」について意見を述べ、与野党6名の議員からの質問に答えました。

録画ネット中継は
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm

「介護人材確保法」について遠藤氏、村川氏は反対。樋口氏、清水氏は賛成という立場でした。

樋口恵子氏(NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長 評論家)


医師不足がいわれる中で医学部・看護学部の学生が減った話は聴かないが、介護福祉士養成校には定員割れがある。深刻な介護力不足の現状。緊急性が高い最重要課題。

民主案は100%良い案とは言えないが、待ったなしの状況である。道路特定財源があったのだから、介護特定財源があってよい。社会の嫁化している介護職(無償・無視されているという意味で)。

他の仕事に比べ特別不利な仕事なので当然援助すべき。保険制度の改定が民よりマネー、民より紙(書類)だからオカミという。

質の確保のため介護福祉士の業務独占をすると人材足りなくなる。保険導入時、不景気のなか介護労働者の正規職員化と賃上げができなかった。

清水俊朗氏(全国福祉保育労働組合中央本部書記次長)

介護職は国家公務員の福祉俸給表と同等のものを民間でも出すべき。働き続けられない現場の状況を見ると民主案では不十分だが、これまで人件費は削減ばかりだったので成立望む。介護報酬の大幅な引き上げを。

ヘルパーの仕事だけでは生活できない。介護職の人員配置基準が少なすぎ、まったく実態に合っていない。保険料を上げると払えない人増える。利用者負担を増やさないと職員待遇改善されないのはおかしい。別財源考えて欲しい。

遠藤久夫氏(学習院大学経済学部教授)

事業所間の格差が増す。給与の向上につながるか疑問。財源が確保できないのでは。福祉財源そのものを増やすべき。参考まで看護では看護師をたくさん雇う所の報酬を上げたら職員が転職した。

村川浩一氏(日本社会事業大学教授)

中長期の財源を確保してほしい。介護報酬の増額には人件費比率・介護福祉士の採用率を参照するなど事業所評価に工夫が欲しい。都道府県単位の給与基準で支給を区別することは現場の分裂・混乱を招くのでは。措置制度時代は人件費が行政から示されていた。

以上が3時間の質疑概要です。すべて手書きメモからなので間違い等あると思いますが、フォローヨロシク。

委員会後、山井議員、樋口氏から傍聴者に挨拶があり、次回委員会4/18金9時から6時間の審議の見込みが改めて山井議員から報告されました。


今日の感想

いずれの参考人も、介護人材を確保し福祉の財源を増額すべしとの共通した認識をお持ちでした。中でも樋口氏の陳述が目立ちました。この後夕方から別の会議に出席されるとの事。バイタリティーありすぎです。発言冒頭で「後期高齢者医療制度の保険料天引きをされる75歳です」というのは年齢詐称ではないかとの疑惑を感じました。


前回分 厚生労働委員会ニュース4/11版が上がっています。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_rchome.htm

次回も傍聴参加予定です。


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引用以上です。


お疲れさまでした。もし昇給法が通らなくても、佐野さんだけは2千円くらい上げてあげたい…。


樋口氏は詐称ではなく、そういう人なのです。後ろには団塊の世代800万人が控えている。みな口が達者だ。でも身体はいずれ衰えてくる。ボケも始まる。そのとき少子化の細腕では、とても支えられない…。

しのびよる危機感と逃げ時のタイミングを図りつつ、さらに、最終回の傍聴のご案内。

シフトの都合や人員不足で余裕はないと思いますが、一度社会見学を兼ねて、自分たちの処遇が議員の間でどう話し合われているか、ライブで見に行くのも一興。


当事者不在の中、それぞれなりによかれと思う方法を口々に語り、勝手に決めていく。あぁ、これじゃいつも施設でやってるカンファレンスといっしょだわ(苦笑)。

以下、女性の会の案内より。

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厚生労働委員会傍聴者大募集!

4月18日(金)、いよいよ最終日。審議採決のどたんばです!

傍聴人の多さが法案の行方を決めることも!!!

採決に圧力をかけるべく傍聴席から最後の応援をお願いします。

本日の厚生労働委員会では樋口恵子理事長が参考人として招聘されました。沢山の傍聴ありがとうございました。「介護人材の待遇改善は待ったなしの大問題である」ということは相変わらず超党派で十分認識されているようです。しかし民主党の法案が提出となるかどうかはいまだに厳しい状況。いよいよ18日の採択で決まってしまいます。

<日程>

4月18日(金) 9:00~16:00

集合場所 衆議院第1別館 1階 議員面会所

地下鉄「国会議事堂前」駅 出口①

*9時から傍聴できる方は8:45にご集合下さい(途中退場はできます)

*9時以降の時間をご希望の場合は山井事務所にご相談下さい


傍聴ご希望の方は大至急、お名前とご職業、連絡先をお知らせ下さい。

17日(木)正午までにお願いします。

事務局FAX:03-3355-6427

メールアドレス:wabas@eagle.ocn.ne.jp  

または 山井事務所 03-3508-7240 へ直接お電話下さい

NPO法人 高齢社会をよくする女性の会

Tel:03-3356-3564 Fax03-3355-6427